プロローグ 僥倖なる日々を歌い


 誰かが隣にいてくれて。
 誰かが笑っていてくれて。
 誰かが、誰かが、誰かが。
 必ず誰かが、一緒に居てくれた。
 それが彼等の宝物。
 今の自分にないもの。
 美しくて幸せな、大切な日々。
 あたたかな色に染まる頁をめくろう。
 愛しくてやまない、幸せな日常が。

「煌めいている」